こんにちは、たねやつです。
先日ご紹介した多機能な画像編集モデル「Qwen-Image-Edit-2509」ですが、今回はその中でも特にComfyUIでの利用に焦点を当てて、その驚くべき手軽さと具体的な活用法を深掘りしていきます。
特筆すべきは、この高度なモデルがNVIDIA RTX 3060のようなコンシューマ向けGPUでも十分に動作するという点です。さらに、人物と服装の画像を組み合わせて着せ替えを実現する、まるで「nano-banana」のような編集が可能な点も大きな魅力です。
この記事では、ComfyUIを使って「Qwen-Image-Edit-2509」の真価を引き出す方法を、具体的な作例とともに解説します。
RTX3060でも動く!驚きの軽量さ
まず最も伝えたいのが、このモデルのアクセシビリティの高さです。AIモデル、特に画像編集に関するものは高いGPUスペックを要求すると思われがちですが、「Qwen-Image-Edit-2509」は非常に効率的に動作します。
実際に、VRAM 12GBのRTX 3060環境で、1000px四方の画像を約1分ほどで処理可能です。これにより、多くのクリエイターが自身のローカル環境で、この最先端のAI技術を試すことができます。
ComfyUIでのセットアップ
ComfyUIでは公式にサポートされているため、セットアップは非常に簡単です。
- ComfyUIを最新版にアップデートします。
- ComfyUIのトップ画面で
テンプレートの参照をクリックし、画像->Qwen Image Edit 2509を選択します。
これだけで、すぐに使える公式のワークフローが読み込まれます。

Qwen-Image系のモデルやテンプレートも豊富になってきましたね!
実践1:複数画像を合成してシーンを作成
このモデルは最大3枚の画像を組み合わせて、一貫性のあるシーンを生成できます。
公式テンプレートでは、画像入力ノードが紫色で非アクティブになっている場合があります。その際は、ノードを選択してCtrl+Bを押すことで有効化できます。

今回は、ソファの画像と人物の画像をインプットし、「彼をソファに座らせて」というプロンプトを与えてみます。
- プロンプト:
let him sit on the sofa


すると、それぞれの画像の情報が統合され、自然に人物がソファに座っている画像が生成されます。

さらに、この状態から「彼のシャツを赤いものに変えて」といった追加の指示を出すことで、連続した編集も可能です。
- 追加プロンプト:
let him sit on the sofa, change his shirt to red one

実践2:「nano-banana」のような着せ替え編集
このモデルのもう一つの強力な機能が、人物と服装の画像を組み合わせて、バーチャルな着せ替え(試着)を実現できる点です。これは、Googleのnano-bananaでも流行っているような使い方ですね。
人物の画像と、着せたいスーツ(アウトフィット)の画像をそれぞれ入力し、以下のプロンプトを与えます。
- プロンプト:
let the man wear the outfit


生成結果を見ると、人物のポーズや体型に合わせて、自然な形でスーツが着せられているのがわかります。まさに「着せ替え人形」のように、様々なファッションを試すことが可能です。

まとめ
「Qwen-Image-Edit-2509」は、その高度な機能だけでなく、RTX 3060という身近な環境で動作する軽量さも兼ね備えた、画期的なモデルです。ComfyUIとの公式連携により、そのハードルはさらに低くなりました。
複雑なシーンの合成から、「nano-banana」のようなバーチャル試着まで、これまで専門的な技術が必要だった画像編集が、誰でも手軽に試せる時代の到来です。ぜひ、ご自身のPCでこの未来の技術を体験してみてください。
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実際にGoogleのX上のポストで使用されているnano-banana用のプロンプトを拝借していろいろと試してみます。
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