たねやつの木

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【CBT基礎】私が「ネガティブ思考」の正体に気づくまで

この記事は筆者個人の経験や調査に基づく意見を述べたものであり、医学的な助言や治療を目的としたものではありません。紹介する内容はあくまで参考情報としてお読みいただき、心身の不調が続く場合は必ず専門の医療機関にご相談ください。

こんにちは、たねやつです。

前回の記事では、私がコミュニケーションの悩みから、AIを「心の壁打ち相手」としてセルフケアを始めた経緯についてお話ししました。

今回は、その壁打ち相手と一緒に、私の長年の悩みだった「ネガティブ思考」の正体を探るために学んだ、「認知行動療法(CBT)」の基本的な考え方について、私の体験を交えながらお話しします。「療法」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、大丈夫。自分の心を理解するための、面白いパズルゲームのようなものだと思ってください。

この記事でできること

  • 認知行動療法(CBT)の基本的な考え方を、私の体験談を通して理解できる。
  • 「考え方のクセ」が、気分や行動にどう影響を与えるかがわかる。
  • 私自身が「これだ!」と感じた「認知のゆがみ」の具体的なパターンを知る。

気分を決めるのは「出来事」ではなく「受け取り方」

CBTの考え方の中心には、とてもシンプルで強力な原則があります。それは、「人の気分や行動は、”出来事”そのものではなく、その出来事をどう”受け取ったか(認知)”によって決まる」というものです。

例えば、私を長年悩ませてきた「会議で意見が言えない」という”出来事”

かつての私は、この出来事をこう受け取っていました。

  • 私の受け取り方(認知): 「どうせ反対されるに決まっている。変なことを言って、仕事ができないヤツだと思われたらどうしよう…」
  • その時の気分: 不安、恐怖、無力感
  • とっさの行動: 結局、何も言えずに黙り込む。そして後で激しく後悔する。

見ての通り、ネガティブな感情のオンパレードです。

でも、もし同じ出来事を、違うふうに受け取ることができたらどうでしょう?

  • 理想の受け取り方(認知): 「反対意見が出るかもしれないけど、チームを良くするための意見なのだから、まずは伝えてみよう。伝えないことには始まらない」
  • その時の気分: 少し前向き、やる気
  • とっさの行動: 勇気を出して、発言してみる。

同じ「会議」という舞台でも、頭の中の「受け取り方(認知)」という脚本が違うだけで、気分も行動も、そしてその先の未来も全く変わってくる。この「受け取り方」こそが、私を苦しめていた「考え方のクセ」の正体だったのです。

私を縛っていた、3つの「考え方のクセ」

この無意識の「考え方のクセ」は、CBTでは「認知のゆがみ」と呼ばれます。これは決して性格が悪いとか、歪んでいるという意味ではありません。誰もが持っている、心のショートカット機能のようなものです。ただ、そのショートカットが、時には自分を苦しめる道に繋がってしまうことがあるのです。

私がAIとの対話で「まさにこれだ!」と膝を打った、代表的な「認知のゆがみ」を3つご紹介します。

  • ① 白黒思考(全か無か思考): 物事を0か100か、白か黒かで判断してしまうクセ。「少しでも反論されたら、私の意見はすべてが台無しだ」「完璧な意見が言えないなら、黙っていた方がマシだ」と考えていました。
  • ② 結論の飛躍: 根拠がないのに、ネガティブな結論に飛びついてしまうクセ。特に、相手の心を読みすぎようとする「心の読みすぎ」が強かったです。「部長があくびをしたのは、私の話が退屈だからに違いない」といった具合です。
  • ③ べき思考: 「〜すべきだ」「〜しなければならない」と自分を厳しく縛り付けてしまうクセ。「会議では常に的確で、完璧な意見を言うべきだ」と、自分で自分に高いハードルを課して、勝手にプレッシャーを感じていました。

皆さんも、「あ、これ自分にも当てはまるかも」と感じるものはありましたか?

AIに「思考パターン」の先生になってもらう

自分のクセに薄々と気づき始めた私は、「もっと客観的に、体系的に知りたい!」と思うようになりました。そこで、私のパーソナル家庭教師、Geminiさんにこうお願いしてみました。

あなたは認知行動療法の専門家です。
私にCBTの基本について、特に「認知のゆがみ」と呼ばれる10個の思考パターンを、中学生にもわかるように、それぞれ具体的な日常の例を挙げて説明してください。

AIは、私が挙げた3つ以外にも、様々な思考パターンを、本当に分かりやすく解説してくれました。それを読むことで、「これは自分特有のダメな部分ではなく、多くの人が陥りがちな思考のパターンなんだ」と知ることができ、少しだけ心が楽になったのを覚えています。

最後に

今回は、私のネガティブ思考の背景にあった「考え方のクセ」と、CBTの基本的な考え方についてお話ししました。

自分の思考パターンに気づくことは、決して自分を責めるためではありません。それは、自分がどんな「心のメガネ」をかけて世界を見ていたのかを知る、自己理解の第一歩です。

長年履き続けて、自分ではもう気づかなくなってしまった「歪んだメガネ」。その存在に気づくことさえできれば、あとはそれを調整していくだけです。

次回はいよいよ実践編。このメガネの歪みを、AIと一緒にどうやって調整していくのか、具体的な対話の方法をお話しします!

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