こんにちは、たねやつです。
これまでのシリーズで、私たちはGemini-CLIを「個人の執筆アシスタント」として、思考や文体をインストールし、最強のパートナーへと育て上げてきました。しかし、そのポテンシャルはまだまだ底が見えません。
今回から始まる【応用編】では、育て上げたアシスタントと共に、より高度で専門的なタスクに挑んでいきます。その第一弾として、Gemini-CLIを単なる作業者から、複数のプロジェクトを俯瞰し、タスク全体を管理する「プロジェクトマネージャー」へと昇格させるための超整理術を解説します。
- 前の記事
- この記事でできること
- プロジェクト毎に「専門家」を召喚する人格切り替え術
- 面倒な定型作業を撲滅!「テンプレート生成プロンプト」
- 思考の交通整理をAIに委ねる「タスク整理&計画立案」
- 最後に
- 次の記事
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この記事でできること
- プロジェクト毎にGemini-CLIの専門性や人格を自動で切り替える方法がわかる
- ブログの雛形など、定型作業をテンプレート化して一瞬で終わらせる方法がわかる
- 煩雑なTODOリストをAIに整理させ、具体的な行動計画に落とし込む方法がわかる
プロジェクト毎に「専門家」を召喚する人格切り替え術
私たちは、仕事やプライベートで様々な役割(ペルソナ)を使い分けています。Gemini-CLIにも同じように、状況に応じて専門家として振る舞ってもらうことができたら、作業効率は劇的に向上するはずです。
これを実現するのが、ディレクトリ毎に異なるGEMINI.mdを用意するというテクニックです。
Gemini-CLIは、コマンドを実行したディレクトリにあるGEMINI.mdを読み込みます。この仕様を利用して、例えば以下のようにGEMINI.mdを配置します。
C:\projects\blog\→GEMINI.md(親しみやすいブロガー人格)C:\projects\programming\→GEMINI.md(論理的で正確なエンジニア人格)C:\projects\study\→GEMINI.md(根気強く教えてくれる家庭教師人格)
こうすることで、あなたがターミナルでcd C:\projects\programmingと移動した瞬間、Gemini-CLIはあなたの専属エンジニアとして思考を切り替えます。もう「この記事の口調はエンジニアっぽくして」などと毎回指示する必要はありません。環境が、AIの役割を定義してくれるのです。
面倒な定型作業を撲滅!「テンプレート生成プロンプト」
ブログ記事の作成には、毎回決まったお作法があります。冒頭の挨拶、[:contents]の挿入、前後の記事へのリンク、締めの言葉…。これらを毎回手で入力するのは地味に面倒な作業です。
この定型作業も、GEMINI.mdにテンプレートを定義しておくことで撲滅できます。
あなたのblogディレクトリにあるGEMINI.mdに、以下のような指示を追記してみましょう。
## テンプレートについて 「ブログのテンプレートを作成して」という指示を受けたら、以下のMarkdown構造で新しいファイルを作成してください。 - ファイル名は`YYYY-MM-DD-draft.md`とする。 - `[前の記事URL]`と`[次の記事URL]`はプレースホルダーとして残す。 --- # ここにタイトルを入力 こんにちは、たねやつです。 ここに導入文を入力。 [:contents] ### 前の記事 [前の記事URL:embed] ### (見出し1) ### (見出し2) ### 最後に まとめをここに記載。 ### 次の記事 [次の記事URL:embed] ---
この設定をしておけば、「ブログのテンプレートを作って」と一声かけるだけで、記事執筆に必要なすべての要素が揃ったファイルが一瞬で生成されます。あなたは、最も創造的であるべき「本文」の執筆にすぐに集中できるのです。
思考の交通整理をAIに委ねる「タスク整理&計画立案」
プロジェクトが複雑になってくると、頭の中は「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」というタスクで溢れかえります。この思考の渋滞を解消するのにも、Gemini-CLIは役立ちます。
ObsidianのTasksプラグインや、単なるテキストファイルに書き出したランダムなTODOリストをGeminiに読み込ませて、こう尋ねてみましょう。
@tasks.md にある今日のタスクを、緊急度と重要度のマトリクスで4つに分類してください。そして、今日最初に集中して取り組むべき「重要かつ緊急」なタスクを3つだけ選び出し、それぞれについて、今すぐ着手できる具体的な第一歩(Baby Step)を提案してください。
Geminiは、あなたの代わりにタスクの優先順位付けを行い、漠然としたタスクリストを具体的な行動計画へと翻訳してくれます。「ブログ記事を書く」という大きなタスクも、「まず、参考URLを3つ開く」という小さな一歩に分解してくれれば、行動へのハードルはぐっと下がるはずです。
最後に
今回は、Gemini-CLIを単なる作業アシスタントから、プロジェクト全体を管理する「マネージャー」へと昇格させるテクニックをご紹介しました。
- 状況に応じた人格の自動切り替え
- 定型作業のテンプレート化
- タスクの整理と具体的な行動計画への落とし込み
AIに管理業務を委任することで、私たち人間は、より高次元の思考や創造的な「意思決定」そのものにリソースを集中させることができます。
次回は、Gemini-CLIのもう一つの強力な武器である「シェルコマンド実行能力」に焦点を当て、PC操作そのものをAIとの対話で自動化する、さらに未来的な活用法について解説します。