たねやつの木

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AIの「嘘」の原因は評価方法にあった?OpenAIの論文を元にハルシネーションの謎に迫る

こんにちは、たねやつです。

AIがもっともらしい嘘をつく「ハルシネーション」現象🤔。その原因について、OpenAIが発表した論文がRedditで話題になっていました。今回はその論文の内容と、コミュニティでの反応をまとめてみます。

✅ この記事でわかること

  • OpenAIが指摘する言語モデルのハルシネーションの原因
  • 現在のAI訓練における評価方法の問題点
  • Redditコミュニティで議論されている解決策のアイデア

📝 OpenAIの論文が指摘するハルシネーションの原因

今回Redditで話題となっていたのは、OpenAIが発表した「Why Language Models Hallucinate(なぜ言語モデルはハルシネーションを起こすのか)」という論文です。

この論文によると、ハルシネーションが起こる一因は、モデルを訓練する際の評価方法(ベンチマーク)にあると指摘されています。

現在の多くのベンチマークは、モデルが不確かな場合に「わからない」と答えるよりも、何かしらの答えを出すことを優先するような仕組みになっています。この仕組みが、結果的にモデルがもっともらしい嘘の情報を生成してしまう「**ハルシネーション**」を助長している、というのが論文の主張です。

🗣️ コミュニティの反応と解決策の提案

この論文に対するRedditのトップコメントでは、この問題が「試験で知ったかぶりをする学生」に例えられていました。

現在の言語モデルは、訓練の過程で「知らない」と正直に認めるよりも、何かそれっぽい答えを出すように促されるため、ハルシネーションが起こりやすくなっているというわけです。

この問題に対する解決策として、コメントでは、モデルが不正解な回答をした場合に何らかのペナルティを与える仕組みを導入することが提案されていました。

このように、不正解を出すことのリスクを高めることで、モデルが不確かな場合に推測で答えることを抑制できるのではないか、という議論です。

ただし、その答えが本当に作り話なのかを専門家が評価する必要があるため、この方法を大規模に、かつ確実に実行するのは難しいだろう、という現実的な課題も付け加えられています。

最後に

今回は、OpenAIの論文を元に、言語モデルのハルシネーションの原因について見てきました。

AIが嘘をつく原因が、その訓練方法、特に評価の仕組みに根差している可能性があるというのは、非常に興味深い指摘です。不正解にペナルティを与えるという解決策のアイデアも、シンプルながら的を射ているように感じます。

もちろん、その評価をどう実現するのかという大きな課題は残りますが、ハルシ-ネーションというAIの根本的な問題の解決に向けた重要な一歩と言えるかもしれません。

我々ユーザーとしては、AIの回答がこのような仕組みで生成されている可能性を理解し、鵜呑みにせず常に批判的な視点を持つことが、今後も重要になりそうですね。

参考・引用