こんにちは。たねやつです。
今回の記事では、VORONの基本的動作に関係ない部分のアイテムを印刷していきます。このままでも十分使えますがせっかくなので完璧に仕上げていきましょう!!
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前回はABSフィラメントを使用して機構部品のスペアを作成しながら調整を進めました。
印刷設定
装飾部品は基本的にPLAでも問題ない
機構部品は前回のようにABSフィラメントを使用したのですが、耐久性や耐熱性の理由からABSでの出力が必須でした。しかし装飾部品(特に大部分を占めるのはスカート)は基本的にカバーだったり文字通り装飾のためにあるので強度を必要としません。
そして前回も説明したようにABSフィラメントは扱いがPLAよりかなり大変です。特にスカートは大きいので印刷失敗する可能性も高く失敗時のコストも大きくなってしまいます。
印刷設定はちょっと軽めでもOK
ABSで機構部品を印刷したときの設定は以下でした。
設定名 | 和名 | 値 |
---|---|---|
Layer Height | レイヤーの高さ | 0.2mm |
Extrusion width | 線幅 | 0.4mm |
Infill percentage | インフィル率 | 40% |
Infill type | インフィルのタイプ | grid, gyroid, honeycomb, triangle, or cubic |
Wall count | 壁(Perimeter)の枚数 | 4 |
Solid top/bottom layer | トップ/底面の枚数 | 5 |
Support | サポートの有無 | No |
再度になりますが装飾部品は耐久力などを必要としないものなので以下ぐらいまで設定を落としてOKです。フィラメントと出力時間の節約になります。
設定名 | 和名 | 値 |
---|---|---|
Layer Height | レイヤーの高さ | 0.2mm |
Extrusion width | 線幅 | 0.4mm |
Infill percentage | インフィル率 | 15% |
Infill type | インフィルのタイプ | grid, gyroid, honeycomb, triangle, or cubic |
Wall count | 壁(Perimeter)の枚数 | 4 |
Solid top/bottom layer | トップ/底面の枚数 | 3 |
Support | サポートの有無 | No |
Wall count
の数はそのままにしておきます。スカート部品に多数のヒートセットインサートを埋め込むためです。壁の枚数が少ないと埋め込んだときにぐんにゃりしてしまいナットが歪みやすくなります。
各パーツ
パーツ名末尾のx数字
はその個数分必要ということです。パーツ名頭の[a]
はアクセントカラーで印刷するという意味です。
スカート
スカート部品です。VORON本体の大きさによって必要なパーツの大きさが変わるので350mmの場合は350
というフォルダ内のファイルを選択します。以下のファイルは今回必要ないです。ファンカバーとドライブカバーがあればOKです。
- [a]_btt_knob_light_shield.stl
- [a]_keystone_blank_insert.stl
- [a]_mini12864_case_front_insert.stl
- [a]_mini12864_case_hinge.stl
- keystone_panel.stl
- mini12864_case_front.stl
- mini12864_case_rear.stl
- power_inlet_IECGS_1.2mm.stl
- power_inlet_IECGS_1mm.stl
- power_inlet_filtered.stl
ベルトカバー
Panel Mounting
というフォルダの中にZベルトの穴のカバーがあるのでそれも印刷します。(z_belt_cover_ab_x2.stl
)
ただ、見た目がちょっとかっこよくないのと、ここから裏側に配線を落とすために自分はMOD部品のコレを使っています。
KlipperScreen用パーツ
SIBOORキットに付属している5インチディスプレイ(BTT HDMI5)用のマウントを作成します。
キットにマウントが付属していると思いますが、ロゴが入っていたり設計がイケてなくてどう頑張ってもきれいに印刷できそうにないので別途作成します。
KlipperScreenの取り付けと設定は次回行います。
配線用部品
現在急を要して必要というわけではないですが、後々カメラを設置したりLEDを設置するときに配線を隠すために必要となるので作成しておきます。
アルミフレームの溝に配線を落とし込んで隠すために必要です。あとは底面のアルミフレーム溝にフィラメントの破片やゴミが入らないようにカバーとしても使用できるのでいっぱい印刷しておきます。長さはとりあえず長めに印刷してあとからニッパーとかで切ればOKです。この部品に関してはPLAかPETGで印刷したほうがいいです。ABSだと爪の部分が逆に脆すぎて使い物になりません。
組み立て
部品が全部印刷できたらVORONの電源をオフにして作業できるようにしておきます。天地ひっくり返してしまったほうがスカートの作業はやりやすいです👀
手順通り進める
ココまで組み立てた方であればVORONの構造とドキュメントの読み方はわかっているので、あとは手順通りと雰囲気でMOD部品まで取り付けられると思います。ので割愛。
ベルトカバーに注意
ベルトカバーに関してはちょっと注意が必要です。
VORON組み立てのいっちばん最初の方の手順で、Z軸のリニアレールしたに数ミリ隙間を開けておきましょうという記述があります。狭すぎるとベルトカバーを差し込む隙間がなくて装着することができません!
ここでいかに最初の方にちゃんとクリアランスを持ってリニアレールを設置できていたかわかる伏線回収ですね!自分は全部だめでした!!!!!!
ここからリニアレールを動かすとなると組み立てるよりも大変な気がするので自分はとりあえずモデルの高さを縮めてなんとかスライドインできるようにして事なきを得ました。ケーブルがちょっとつっかえるけど見た目は問題ないのでOKとしましょう。次もし組み立てることがあれば教訓として生かしたいですね👀
Tナットで止めるのですがアクリルパネルを取り外して作業しないと難しいです。
次の記事
次の記事ではKlipperScreenの設定をします。それを持ってしていよいよ完成となりますので30回目はまとめ記事となります!その後は追加MOD(カメラなど)や調整についてまだまだ書けることがいっぱいです。。。