たねやつの木

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LM Studioのシステムプロンプトでブログ執筆を効率化!AIに下書きを任せる方法

こんにちは、たねやつです。

ローカル環境で大規模言語モデル(LLM)を手軽に試せる「LM Studio」、皆さんはもう使っていますか?チャットで対話するだけでも十分に楽しいツールですが、実はそのポテンシャルはもっと奥深いところにあります。

ブログを書いていると、「今日のネタどうしよう…」「構成案を考えるのが大変…」「最初の一文がなかなか出てこない…」といった悩みは尽きないですよね。そんな時、AIが優秀なアシスタントになってくれたら、と思ったことはありませんか?

LM Studioに搭載されている「システムプロンプト」機能を使えば、AIに特定の役割(ペルソナ)を与えて、まるでプロのライターのように高品質なブログ記事の下書きを生成させることができるんです!今回はその具体的な方法をご紹介します。

この記事でできること

  • LM Studioのシステムプロンプトの基本的な設定方法がわかる。
  • ブログ記事の下書きをAIに生成させるための具体的なプロンプトが書けるようになる。
  • AIが生成した文章を効率的にリライトし、記事を完成させるまでの流れがわかる。

事前に必要なもの

  • LM StudioがインストールされたPC
  • (オプション)記事にしたいブログのテーマやキーワード

手順

LM Studioのシステムプロンプトとは?

システムプロンプトとは、一言でいうとAIに対する「指示書」や「役割設定」のようなものです。チャットを開始する前に、「あなたはこれからこういう役割を演じてくださいね」とあらかじめ定義しておくことで、AIの応答のトーンや内容、形式をコントロールすることができます。

例えば、「あなたは猫です。語尾は『ニャン』にしてください」と設定すれば、AIは猫になりきって応答してくれます。これを応用して、「プロのブロガー」という役割を与えるわけです。

設定はとても簡単。LM Studioのチャット画面の右側にあるSystem Promptの欄に指示を書き込むだけです。

ブログ記事執筆用のペルソナを設計する

では、実際にブログ記事を執筆してもらうためのシステムプロンプトを設計してみましょう。ポイントは、できるだけ具体的で明確な指示を与えることです。AIが迷わないように、道筋をしっかり作ってあげましょう。

以下に、私が実際に使っているプロンプトの例を記載します。

あなたは、テクノロジー解説を得意とするプロのブロガーです。

以下の制約条件に従って、読者にとって分かりやすく、親しみやすいブログ記事を作成してください。

# 制約条件
- 文体は丁寧語(ですます調)を基本とし、読者に語りかけるような親しみやすいトーンで書いてください。
- 記事の構成は、必ず「導入」「本題」「まとめ」の3部構成にしてください。
- 専門用語を使う場合は、初心者にも理解できるように簡単な言葉で補足説明を加えてください。
- SEOを意識し、与えられたテーマに関連するキーワードを自然な形で文章に含めてください。
- 読者が次に行うべきアクションが明確になるように、具体的な手順や方法を示してください。
- マークダウン形式で記述してください。

このプロンプトでは、AIに「プロのブロガー」という役割を与え、文体、構成、内容に関する細かい指示を出しています。これをベースに、ご自身のブログのスタイルに合わせてカスタマイズしてみてください。

ユーザープロンプトで記事のテーマを投げる

システムプロンプトでAIの役割を設定したら、いよいよ記事のテーマを伝えます。これは普段のチャットと同じように、左側のメッセージ入力欄から送信します。

ここでのポイントは、システムプロンプトの指示を補強するような形で、具体的にお願いすることです。

上記の制約条件に従って、「Raspberry Piの初期設定方法」についてのブログ記事を作成してください。

含めてほしいキーワード:
- Raspberry Pi 4
- Raspberry Pi Imager
- SSH接続
- Wi-Fi設定

このように、テーマとキーワードを明確に伝えることで、AIはシステムプロンプトの指示とユーザーの要求を組み合わせて、より精度の高い下書きを生成してくれます。

生成された下書きのレビューと仕上げ

AIが生成した文章は、多くの場合、そのまま公開できる品質ではありません。あくまで「優秀な下書き」と捉え、最後は必ず人間の手でレビューと仕上げを行いましょう。

特に重要なチェックポイントは以下の通りです。

  • 事実確認(ファクトチェック): AIは時々、もっともらしい嘘をつくことがあります(ハルシネーション)。特に技術的な内容や数値データは、必ず正しい情報源で確認しましょう。
  • 表現の調整: AIの文章は少し硬かったり、不自然な言い回しが含まれていたりすることがあります。自分の言葉で、より読者に伝わる表現に修正します。
  • オリジナリティの追加: AIが生成した下書きに、あなた自身の経験談や考察、具体的なエピソードを加えることで、記事に深みと独自性が生まれます。

AIとの共同作業は、時間のかかる部分をAIに任せ、人間はより創造的な部分に集中するためのものです。うまく役割分担をすることが、効率化の鍵となります。

最後に

今回は、LM Studioのシステムプロンプト機能を使って、ブログ記事の下書きを効率的に作成する方法についてご紹介しました。

この方法を使えば、記事作成の初期ハードルが劇的に下がり、「何を書こう…」と悩む時間を大幅に短縮できます。AIが叩き台を作ってくれるだけで、心理的な負担もかなり軽くなるはずです。

もちろん、AIは万能ではありません。しかし、その特性を理解し、うまく付き合っていくことで、私たちのコンテンツ制作はもっとクリエイティブで楽しいものになるでしょう。ぜひ、AIとのブログ共同執筆、試してみてください!