こんにちは、たねやつです。
これまでのシリーズで、私たちはGemini-CLIをインストールし、GEMINI.mdを駆使して「思考」と「文体」を学習させ、あなただけの最強執筆アシスタントを育て上げてきました。
準備は万端です。今回からは、いよいよ実践編。育て上げたパートナーと共に、ブログ執筆の具体的なプロセス――アイデア出しから下書き作成まで――をいかに効率化し、加速させていくかをご紹介します。
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この記事でできること
- Gemini-CLIを使ってブログ記事のアイデアを効率的に出す方法がわかる
- アイデアを具体的な見出し構成案に落とし込む方法がわかる
- 簡単なメモ書き(下書き)から精度の高いブログ記事本文を生成させる方法がわかる
- 執筆プロセス全体を通じてGemini-CLIと効果的に協業するイメージが掴める
ケース1: アイデアが何もない時
「ブログを書こう!」と思っても、肝心のテーマが思い浮かばない…。そんな経験は誰にでもあるはずです。そんな時こそ、アシスタントの出番です。
Gemini-CLIは、あなたの興味や専門分野に合わせて、無限のアイデアを提供してくれる壁打ち相手になります。
例えば、こんな風に相談してみましょう。
ブログ記事を書きたいんだけど、アイデアが出なくて。「AIと仕事」というテーマで、読者が興味を持ちそうな切り口の案を5つ出してください。
Geminiは、指定されたテーマに基づき、現在のトレンドや読者層を考慮した上で、具体的なタイトル案や記事の方向性をいくつか提案してくれます。
アイデアを深掘りする
提案されたアイデアの中に気になるものがあれば、そこからさらに会話を続けて、内容を深掘りしていきます。
5つ目の「AI時代に人間が身につけるべきスキル」というテーマが面白そうだね。この記事を、ITに詳しくない初心者向けに紹介したいんだけど、どんな内容を含めるべきか、見出し案を考えてみて。
このように、対話を重ねることで、漠然としたテーマが具体的な記事の骨子(構成案)へと変わっていきます。自分一人でうんうん唸っているよりも、遥かに速く、そして客観的な視点を取り入れた構成が出来上がるはずです。
ケース2: 書きたいテーマは決まっている時
すでに書きたいテーマや伝えたいことがある場合は、プロセスをさらに短縮できます。あなたの頭の中にあるアイデアをGemini-CLIに渡して、一気に下書きを作成してもらいましょう。
メモから記事を生成する
GEMINI.mdによってあなたの文体がインストールされている今、Gemini-CLIは簡単なメモ書きやキーワードの羅列からでも、あなたのスタイルに合わせた自然な文章を生成することができます。
例えば、draft.mdというファイルに、以下のような簡単なメモを用意します。
- AI執筆アシスタントのメリット - 時間短縮 - アイデア出しの壁打ち - 誤字脱字のチェック - デメリットと注意点 - ファクトチェックは必須 - 創造性の欠如? - AIに依存しすぎないこと - まとめ - AIはあくまで道具 - 上手に活用して執筆を効率化しよう
そして、Gemini-CLIにこう指示します。
@draft.md の内容を元に、3000文字程度のブログ記事にして。
これだけで、Gemini-CLIはあなたが設定したGEMINI.mdの思考プロセスと文体に従い、メモの箇条書きを肉付けし、論理的なつながりを持つブログ記事の下書きを生成してくれます。
最後の仕上げは自分の手で
AIが生成した下書きは、あくまで「下書き」です。素晴らしい出来栄えかもしれませんが、必ず自分の目で最終チェックを行いましょう。
- 事実確認(ファクトチェック): AIは時々、もっともらしい嘘をつくことがあります(ハルシネーション)。固有名詞やデータ、専門的な内容に間違いがないかは、必ず信頼できる情報源で確認してください。
- 感情や体験の追加: あなた自身の具体的なエピソードや、その時感じた生の感情を書き加えることで、文章にはAIには出せない「魂」が宿ります。
- 細かなニュアンスの調整: 「この言い回しは、自分ならこう言うな」と感じる部分を修正し、より「あなたの言葉」に近づけていきます。
この「AIとの協業」こそが、執筆の質を落とさずに、生産性を最大化する鍵となります。
最後に
今回は、育て上げたGemini-CLIと共にブログ記事を作成する実践的なプロセスをご紹介しました。アイデア出しから下書き作成まで、あらゆる段階でGemini-CLIはあなたの強力なパートナーとなります。
AIに任せられる部分は徹底的に任せ、人間であるあなたにしかできない「体験の追加」や「最終的な意思決定」に集中する。これが、AI時代の新しい執筆スタイルです。
次回は、アイデア出しの源泉が枯渇してしまった時のために、オンライン上の膨大な情報から新たなブログのネタを見つけ出すテクニックについて解説します。