こんにちは、たねやつです。
新しいLLM「Qwen3-Next」が注目されていますが、多くのローカルLLMユーザーが利用するGGUF版がなかなかリリースされず、心待ちにしている方も多いのではないでしょうか。
今回は、なぜQwen3-NextのGGUF版が登場しないのか、その技術的な背景と海外の技術コミュニティでの反応をまとめてみました。
この記事でわかること
- Qwen3-NextのGGUF版がなぜリリースされないのか
- GGUF化を困難にしている技術的な背景
llama.cppでサポートされるための条件
Qwen3-Nextは普通のモデルではなかった
結論から言うと、Qwen3-NextがGGUF形式に簡単に変換できないのは、そのモデルアーキテクチャが特殊であるためです。
海外の掲示板Redditでの議論によると、Qwen3-Nextは一般的なTransformerモデルではなく、Mambaに似たカスタムSSM(状態空間モデル)アーキテクチャを持つハイブリッドモデルとのことです。
多くのLLMはTransformerベースで作られていますが、Qwen3-Nextは異なるアプローチを採用しているため、既存のツール(llama.cppなど)でそのまま扱うことができないのです。
llama.cppでのサポートには大きな壁
llama.cppは、多くのモデルをGGUF形式で効率的に実行するための重要なプロジェクトですが、Qwen3-Nextをサポートするには大きな壁があるようです。
具体的には、Qwen3-Nextの特殊なアーキテクチャを動作させるために、新しいGPUカーネルをゼロから記述する必要があると指摘されています。これは非常に大規模な作業であり、個人や有志の開発者が簡単に行えるものではありません。
コミュニティでは、「Qwenチーム自身がllama.cppへの貢献(実装協力)を行わない限り、GGUF版の登場は難しいだろう」という見方が強いようです。
最後に
Qwen3-NextのGGUF版がなかなか登場しない背景には、モデル自体の先進的でユニークな構造がありました。単なる変換作業で済む話ではなく、llama.cpp側での大規模な開発が必要になる、というのが現状のようです。
高性能なモデルなだけに、ローカル環境で手軽に試せるようになるのが待ち遠しいですね。今後のQwenチーム公式の動向に注目していきたいと思います。