この記事では
- HDR画像がどのようにして作成されるか
- 元となるデータはどんなものなのか
- 普通の写真と何が違うのか
について見ていきます。
使用した画像
万博記念公園にて撮影した以下の画像を使用します。 一年中何かしらの花、草木を楽しむことができ、エキスポシティのすぐ横にあるので近くを訪れた際にはぜひ。
もちろん桜も紅葉も見ごたえがあります。
以下、1枚のHDR画像作成時に使用した元画像です。
太陽の塔
手前の木が良くわからない状態。
手前の木も、背景の空もそこそこに写っている状態。
手前の木がくっきり写っているが、背景の雲が若干白すぎる。太陽の塔の輪郭もぼやぼやしてしまっている。
上から、EV-2, 0, +2です(撮影時の明るさ調整)。
真ん中の画像を見てみると、特に黒とび(撮影時のカメラの設定では暗すぎて、写真で見たときに真っ黒になってしまう部分。)や白とび(撮影時のカメラの設定では明るすぎて、写真で見たときに真っ白になってしまう部分。)があまりありません。
つまり明暗の差が無いのであまりHDR画像にする必要がありませんが、一応...(笑)
HDR画像
Photomatixで読み込んでほぼデフォルトのままの画像です。
元の画像のEV0のものと比べてみると、手前の木の黒とびを抑えつつ、背景の空の白とびも抑えています。
全体的にもコントラストが抑えられてふんわりした(夢の中のような?)感じに仕上がりました(笑)
このようにして、一枚の写真では明るすぎる場所と暗すぎる場所をどうしても一度に取れないため、明るさの違う複数の画像を組み合わせていいとこどりをするのがHDR画像です。
HDR画像の利点は以上ですが、PhotomatixというHDR画像を作り出すソフトを使用すれば以下のような画像効果もかけてより幻想的、非現実的にすることができます。
いかがでしょうか。ある程度までのコントラストや彩度の強調は、火慣れている風景を非現実的にしてみる人の心をぐっとつかむものがあるかもしれませんが、度が過ぎると返ってくどくなってしまいます。
そのあたりの調整はなかなか難しいもので完全に個人の好みとなってしまいます。。。
私個人的には下の画像も許容範囲なのですが皆さんはどうでしょう??
好きな理由のひとつとしては、肉眼では察知できないヒビや汚れ、傷などが強調されて新鮮だ、というところが大きいです。
特にレンガの建物に有効で、いつかその写真もあげたいと思います。
森の中
次は森の中にあるベンチの画像です。
コチラの画像もあまり明暗の差が無い画像ですが。
枝先の葉がきれいに写っているが、全体的に暗い。
バランスは取れているが、写真中央の部分の影となっている部分が暗い。
上記の影となっている部分は解消しているが、枝先の葉が白飛びしている。
HDR画像
Photomatixに取り込んでほとんど手を入れないままの状態です。
EV0のものとあまり変わりませんが、枝先の葉の解像と、画面中央の影の改善が同居できている写真となっていると思います。
以下、さらに編集を加えると...
彩度を少しあげて、画面上の暗い部分を敢えて黒く塗りつぶす(ブラックポイントの調整)を行うことで、ちょっとした非現実的な感じに仕上がったのではないでしょうか?
まだまだ勉強中なのですが、ひとつひとつのパラメータを少しずついじっていくことで理想のHDR画像を作り上げるのがなんとも楽しいです。
最後に
いかがでしたでしょうか私のへっぽこHDR画像!
正直あまりHDRの最大の良さである明るいところも写しつつ、暗いところも写せるよ!的なことを伝えられているかどうかは微妙ですが、少しでも興味を持っていただければ幸いです。
Photomatixでめちゃくちゃな画像を量産するのが最近のストレス発散です。笑